大バカ者は首相をやるな 政権100日「結果出す」政治を
2013.4.4 09:27産経
第2次安倍晋三内閣が発足して、4日で100日目を迎える。そろそろ首相と国民、メディアとの「蜜月期間」も終わるころだが、安倍政権は絶好調だ。
一番の推進力は、「アベノミクス」効果でデフレ脱却への期待感が高まってきたことだろう。ただ、もちろんそれだけではない。
「自ら信じる政策があれば、一度や二度の失敗にへこたれることなく、実現に向けて飽くなき挑戦をし続けてほしい」
首相は3日の国家公務員合同初任研修で、新人官僚をこう励ました。再登板を果たした自身の経験を踏まえての言葉なのだろうが、至極まっとうである。
一方、ちょうど3年前、当時の鳩山由紀夫首相は同じ場面で、こんな意味不明の訓示を行っていた。
「政治家がバカ者で、そのトップの首相が大バカ者である国がもつわけがない。本来政治は、バカ者がやってはいけない」
鳩山氏が何を伝えたかったのかは謎のままだが、確かに大バカ者が首相を務めるべきではないのはその通りだ。国民が、「首相なんて誰でも同じ」ではないことを学んだのは大きい。
さらに重要なのは、安倍首相が1年間で倒れた第1次政権への反省をうまく生かしていることだ。首相は周囲にこう語っている。
「自分の理想だけでなく国民のニーズと合った目標を掲げなければならない」
それが現在、安倍政権が邁進(まいしん)しているデフレ脱却政策であり、景気回復への取り組みというわけだ。
首相は前回の首相時代、防衛庁の「省」昇格、教育基本法改正、国民投票法整備…と「(普通の政権の)10年分ぐらいのことは安倍さんが全部仕上げた」(森喜朗元首相)。にもかかわらず、思うような国民の評価は得られなかった。
「前は若く気負いすぎていた。思いは必ず通じると信じていた。基本的な理念、考え方は変わっていないが、優先順位をつけるのが前回とは違う」
首相は、3月7日の衆院予算委員会ではこう語っている。「前回はやりたいことのメニューを一度に並べすぎた」(周辺)との反省もあり、今回は理想は抱きつつも、優先順位をつけて一歩一歩進む考えだ。
また、「フェイスブック」などを通じた情報発信が奏功し、前回は誤解されがちだった自身の本心を上手に伝えている。
「政治はメッセージだと安倍さんは言っており、そのメッセージが効いて、有言実行が進んでいる」
自民党の高村正彦副総裁は1日のBS番組でこう指摘した。実際、3月に矢継ぎ早に行った環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加表明も、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題での海面埋め立て申請も、首相はこれまでのところ「決められる政治」を実現している。
「民主党政権は結果を出さなかった。われわれはしっかりスクラムを組んで結果を出し、言行を一致させる」
首相は周囲にこうも語っている。この姿勢と民意をくみ取る政権運営を続けられれば、政権の死角は案外少ない。首相は今、本当にやりたい悲願である憲法改正に向けて「急がば回れ」を徹底しているのだ。
鳩山に言いたい、
「お前が言うな」--
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